[経頭蓋電気刺激によって誘導される閃光現象における周波数依存性に対する環境中の光の影響] med./bio.

Effect of ambient lighting on frequency dependence in transcranial electrical stimulation-induced phosphenes

掲載誌: Sci Rep 2022; 12: 7775

経頭蓋電気刺激(tES)によって誘導される閃光現象において、環境中の光条件と周波数依存性との関連に不一致が認められている。この研究は、光条件(暗所視、薄明視、明所視)およびtES刺激周波数(10、13、16、18、20 Hz)にまたがる被験者内デザインを用いて、FPz-Czモンタージュを使ったtESを受けた被験者24人において閃光検出閾値を判定した。その結果、薄明視では16 Hz、暗所視では10 Hz、明所視では20 Hzで閃光閾値が最小となり、その閾値は暗所視および明所視に対して薄明視で大幅に低かった(それぞれに対して60%減、56%減)。更に、閃光閾値刺激周波数との関連は、暗所視では周波数と共に強まり、明所視では周波数と共に弱まったが、薄明視では10-16 Hzで暗所視の関連、16-20 Hzで明所視の関連に追随した。これらの結果は、環境中の光がtESによって誘導される閃光の検出において重要な要因であることを明確に示しており、全体的な閃光閾値の取得には薄明視条件が最も適している、と著者らは結論付けている。

ばく露