新規のリスクに対する人々の認知を高めるものは何か、ならびに、そのようなリスクはどの程度順応可能か? リスク認知の潜在的動因は心理学的研究で複数同定されているが、それらの動因が大規模集団のサンプル内での個人差をどの程度うまく説明するかについて、統一的な分析の枠組み内で検証した研究はこれまで実施されていない。この研究の著者は、第5世代移動通信技術(5G)の展開を利用して、そのような枠組みを提示した。特に、スイスにおける代表的な集団サンプル(研究1;15-94歳の個々人N = 2919)を用いてマルチバース分析を実施し、リスク認知における個人間の差はハザードに関連した動因(例:5G規制機関に対する信頼、恐怖)および個人に固有の動因(例:電磁過敏症)に強く関連していること、ならびに、人々の政策に関連した態度(例:投票意図)を強く予測させるものであることを見出した。更に、5Gについての国の専門家報告に基づく実地実験(17-79歳の縦断的サンプルの個々人N = 839)では、心理学的動因における個人内の変化とリスク認知とのつながりが同定され、このことは、今後の政策的介入についての潜在的標的を強調するものである、と著者は結論付けている。
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