[都市交通における電気自動車の使用に関連する複雑な電磁的問題] tech./dosim.

Complex Electromagnetic Issues Associated with the Use of Electric Vehicles in Urban Transportation

掲載誌: Sensors 2022; 22 (5): 1719

電気自動車(EV)内の電磁界は、運転者だけでなく(EVを日常的に利用する)同乗者ならびに車内の電子機器にも影響を及ぼす。この論文の著者らは、EV運転者およびユーザーへのばく露の特徴の評価に焦点を絞って、EV内の複雑な電磁界の研究において適用可能な測定法を、都市交通におけるEV利用に関連した静磁界SMF)、超低周波(ELF)磁界および高周波RF電磁界についての調査結果と共に要約している。その結果、調査対象の電磁界成分は個別には、ヒトの短期的ばく露の評価に関連した国際的な労働法およびガイドラインによって与えられた限度値の範囲内であったが、電子機器の電磁的耐性およびヒトの長期的ばく露については注意を要することが示された。最も強い電磁界直流充電設備の近傍(最大でSMFは0.2 mT、ELF磁界は100 µT)、ならびにEV車内の電子機器の近く(最大でELF磁界は30 µT)で認められた。EV車内でのRF電磁界ばく露(最大で数V/m)が認められたが、これは車外の無線通信システムからの放射と車内で用いられた波源(同乗者のモバイル端末やWi-Fiルーターのアンテナ等からの放射)を合わせたものと認識された、と著者らは報告している。

ばく露