[パルス化高ピーク電力マイクロ波とそれによる外傷性脳損傷の潜在的可能性についての計算モデリング調査] tech./dosim.

Computational modeling investigation of pulsed high peak power microwaves and the potential for traumatic brain injury

掲載誌: Sci Adv 2021; 7 (44): eabd8405

高周波RF)およびマイクロ波エネルギーへのヒトのばく露についての安全基準を検討する際、主たる懸念は熱作用であるが、高出力パルス化RF/マイクロ波エネルギーの場合、急激な熱膨張が身体内の圧力波につながり得る。この研究は、様々な入射パラメータのRF/マイクロ波へのばく露から生じるヒトの脳内の温度プロファイルを、計算モデルを用いて推定し、その温度を用いて、結果的に脳に生じる機械的反応をシミュレートした。その結果、特定の極めて高出力のマイクロ波ばく露(現行の安全基準の許容範囲内)については、神経病理学的影響を及ぼし得るような、非常に高い圧力が脳内に生じ得ることが示された。それに必要とされる電力密度は、現実世界でのほとんどのばく露条件より数桁大きいものの、軍事および研究目的で高出力電磁パルス放射を意図した装置を用いれば達成可能である、と著者らは報告している。

ばく露