[出生前および出生後の期間の超低周波電磁界ばく露は炎症促進性サイトカインのレベルを性別により変化させる] med./bio.

Extremely low frequency electromagnetic fields exposure during the prenatal and postnatal periods alters pro-inflammatory cytokines levels by gender

掲載誌: Electromagn Biol Med 2022; 41 (2): 163-173

この研究は、母体の妊娠および授乳期間の超低周波(ELF)電磁界へのばく露が、仔の免疫系のパラメータに及ぼす潜在的影響をラットで調べた。白血球リンパ球の亜集団(CD4+ T細胞CD8+ T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、およびB細胞)の発達、ならびにT細胞関連サイトカインの産生を調べた。その結果、白血球およびリンパ球の数に有意な変化が認められた。リンパ球のサブユニットには群間で変化は認められなかったが、ばく露群の雌でCD4+ T細胞の有意な増加が認められた。また、血漿および脾臓でのインターロイキンIL)-17AおよびインターフェロンIFN)-γのレベルの上昇が認められた。IL-4の平均レベルおよびIL-4遺伝子発現レベルに変化はなかったが、IL-17A遺伝子発現上方制御され、これはサイトカイン定量化分析を支持するものであった。出生前および出生後の期間におけるELF電磁界ばく露は若齢の雌ラット脾臓および血中のIL-17Aのレベルを高め、脾臓でのIL-17遺伝子上方制御させ、結果としてCD4+細胞の増殖および炎症を生じる、と著者らは結論付けている。

ばく露