この研究は、母体の妊娠および授乳期間の超低周波(ELF)電磁界へのばく露が、仔の免疫系のパラメータに及ぼす潜在的影響をラットで調べた。白血球、リンパ球の亜集団(CD4+ T細胞、CD8+ T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、およびB細胞)の発達、ならびにT細胞関連サイトカインの産生を調べた。その結果、白血球およびリンパ球の数に有意な変化が認められた。リンパ球のサブユニットには群間で変化は認められなかったが、ばく露群の雌でCD4+ T細胞の有意な増加が認められた。また、血漿および脾臓でのインターロイキン(IL)-17Aおよびインターフェロン(IFN)-γのレベルの上昇が認められた。IL-4の平均レベルおよびIL-4遺伝子の発現レベルに変化はなかったが、IL-17A遺伝子の発現は上方制御され、これはサイトカイン定量化分析を支持するものであった。出生前および出生後の期間におけるELF電磁界ばく露は若齢の雌ラットの脾臓および血中のIL-17Aのレベルを高め、脾臓でのIL-17遺伝子を上方制御させ、結果としてCD4+細胞の増殖および炎症を生じる、と著者らは結論付けている。
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