研究のタイプ: レビュー/サーベイ論文

[高周波電磁界ばく露とアポトーシス:哺乳類の細胞についてのイン・ビトロ研究のスコーピングレビュー] review

Radiofrequency Electromagnetic Field Exposure and Apoptosis: A Scoping Review of In Vitro Studies on Mammalian Cells

掲載誌: Int J Mol Sci 2022; 23 (4): 2322

過去数十年間に、アポトーシスのプロセスに対する高周波RF、100 kHz-300 GHz)電磁界ばく露の影響を調べるため、実験研究が実施されてきたが、エビデンスに基づくイン・ビトロでのRFとアポトーシスの批判的評価が欠如している。このため、このレビュー論文の著者らは、当該分野において実施された研究の系統的なマッピングと、知識のギャップを同定することを目的として、文献のスコーピングレビューを実施した。包含の適格性は、RF電磁界ばく露した哺乳類細胞におけるアポトーシスを評価したイン・ビトロ研究で、基本的な品質クライテリア(擬似ばく露対照群、少なくとも3つの独立した実験、適切なドシメトリ分析、温度モニタリング)を満たすものとした。系統的な文献レビューを実施し、データをグラフ化して、包含した研究の主な特徴を概観した。その結果、検索により取得した4362報のうち121報が適格であったが、基本的な品質クライテリアに適合したものは42報だけであった。ばく露(周波数、ばく露レベルおよびばく露時間)ならびに生物学的パラメータ(細胞のタイプ、エンドポイント)に関してデータをプールし、アポトーシスのプロセスに対するRF電磁界有意な影響の検出に関連した幾つかの質的傾向を強調した。著者らは、これまでに蓄積された証拠の質的な全体像を提示し、依然として実験手法の品質を大きく改善する必要がある、と強調している。

ばく露