この研究は、BALB/cマウスの拘束によって高めた血漿グルココルチコイド(GC)に対する、ELF電界の生物学的影響を調べた。マウスを平行板電極を用いて10 kV/mの50 Hz電界にばく露し、GCレベルの変化に対するELF電界の抑制効果を、反復的な拘束、電極の分極、および身体の異なる部位の電界遮へい後に調べた。加えて、ストレスおよび電界による体重の変化を調べた。その結果、拘束による血漿GCレベルの低下は、ストレスおよび電界ばく露群で再現され、これはストレスエピソードの回数および電極の分極に関わらなかった。更に、マウスの頭部を電界から遮へいした場合、腹部を遮へいした場合と比較して、抑制効果は比較的低かった可能性がある。マウスの体重は拘束後の回復まで3日間低下した。ELF電界は体重には影響しなかった。よって、電界の生物学的影響を生じるには、電界が分配される面積だけではなく、分配される部位も重要なはずである。この結果から、少なくともストレス低減効果の観点では、現行のばく露装置の安定性も確認された、と著者らは報告している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。