この研究は、ラットの腹側蝸牛核(脳幹における聴覚の最初の部位)の発達に対する出生前の900 MHzの高周波(RF)電磁界ばく露の影響を、出生後の複数の時点で組織病理学的に調べた。妊娠したSprague-Dawleyラットを無作為にばく露群と対照群に割り付けた。ばく露群は出産まで毎日900 MHz RFにばく露した。両群の仔ラットの聴性脳幹反応を生後13日目に記録した。仔ラットを7、10、15、30日目に安楽死させた。その結果、ばく露群では対照群と比較して、蝸牛核ニューロンおよび乏突起膠細胞の構造的損傷、ならびにカスパーゼ-3の活性の上昇が認められた。但し、蝸牛核の発達が観察された新生児期の異なる段階での構造的損傷およびカスパーゼ-3の活性については、群間に有意差は認められなかった。携帯電話から発せられる900 MHz電磁界への出生前のばく露はラットの腹側過牛角の発達に有害な影響を及ぼさない、と著者らは結論付けている。
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