[第5世代移動通信信号への局所ばく露についてのパイロット研究による内在的な接続ネットワーク間の変更なし] med./bio.

高周波（RF）信号へのヒトのばく露の神経生理学的影響への関心は高いが、脳機能の変化についての研究は少数しか実施されておらず、一部の行動学的機能に関連している可能性のある特性である、内在的な接続ネットワークに焦点を当てた研究は知られていない。この研究は、内在的な接続ネットワーク間の機能的接続に対するRFばく露の影響を調べるため、LTE信号への30分間の頭部の局所ばく露実験を参加者17人で実施した。安静時の機能的MRIデータをばく露の前後で取得した。群レベルの独立成分分析を用いて、調査対象のネットワークを分解し、異なる認知状態を反映する3つの状態にクラスター化した。ネットワーク間の動的接続性、ならびに通常の接続性を状態ごとに計算し、ペアサンプルt検定を実施した。その結果、実ばく露と擬似ばく露との比較で、静的または動的な機能的ネットワーク接続性に統計的有意差は認められず、内在的な接続ネットワークのレベルでは短期的な電磁界ばく露のインパクトは検出されなかった、と著者らは報告している。