[低周波ワイヤレス電力伝送システムについての結合計数の計算方法の改善] tech./dosim.

国際電気標準会議（IEC）規格62311および62233では、波源が人体近傍にある場合の局所ばく露を考慮した製品安全性の評価のため、結合係数の概念が導入されている。人体と波源との結合計数の計算のため、人体モデル内部の物理量について数値計算を実施することが望ましいが、10 MHz以下の周波数では、電流密度または体内電界の計算値にはセグメンテーション誤差または離散化誤差によるアーチファクトが生じる。特に、最大値に基づいて結合計数を計算する場合、異常なピークによるアーチファクトが含まれることがある。この研究の著者らは、過小評価のない結合計数の計算において99.99パーセンタイル値を適用することでアーチファクトを排除する、改善された計算方法を提案している。この方法の性能を、各種の人体モデルとワイヤレス電力伝送（WPT）システムに基づく比較、ならびに参考レベルおよび基本制限への適合性を通じて検証した。その結果、提案された計算方法は、従来の計算方法と比較して計算誤差を最大65.3%低減することで、一様な結合計数を提示することができた、と著者らは報告している。