[ブタの卵母細胞の成熟と胚発生に対する電磁波の影響] med./bio.

Effects of electromagnetic waves on oocyte maturation and embryonic development in pigs

掲載誌: J Reprod Dev 2021; 67 (6): 392-401

この研究は、ブタ卵母細胞をモデルシステムに用いて、卵母細胞の体外成熟培養(IVM)およびその後の胚発生に対する様々な強度の中間周波(IF)電磁界ばく露の影響を調べた。その結果、対照群と比較して、IF電磁界(25および50ガウス[2.5および5 mT])にばく露した卵母細胞の成熟率に差は認められなかったが、卵母細胞由来の単為生殖生物の卵割および胚盤胞率は低下した(p < 0.05)。細胞質の成熟については、低いIF電磁界へのばく露群には未成熟の卵母細胞に類似したミトコンドリア分布のペリフェラルパターン、ならびにオートファジー活性の上昇が認められた。ばく露群では対照群と比較して、細胞骨格の分布および胚盤胞細胞総数に明確な差は認められなかった。これらの結果は、低強度のIF電磁界は成熟段階のブタ卵母細胞に有害な影響を生じ、そうした影響はその後の胚発生に引き継がれることを示している、と著者らは結論付けている。

ばく露