進行性心不全の治療に用いられる体内植込み式の電動遠心ポンプである左心室補助デバイス(LVAD)用に、無停電ワイヤレス電力供給が開発されている。LVADは現在、患者の皮膚を貫くケーブル駆動系によって給電されている。この論文の著者らは、ワイヤレス/ワイヤード構造のハイブリッド方式に基づく革新的な無停電電力供給を提示している。この方式では、人体外部から皮下に植込まれた受信機までは300 kHzで動作する近傍界ワイヤレス電力伝送(WPT)技術で、そこからLVADまでは内部ケーブルで、10 Wの電力を伝送する。この著者らは、バッテリーパックの受信コイルへの統合をベースとする皮下受信機の重要な改善により、LVADへの無停電電力供給、ピーク負荷管理、システムの信頼性向上、駆動系からの感染の排除、患者の生活の質の向上という便益が得られる、としている。著者らはまず、このシステムをデザイン・最適化し、実証機を製作し、最新世代のLVADを用いて実験室で検証した。コイル電流の測定値をドシメトリ分析に用いて、電磁界安全性および熱的規制に対するこのシステムの適合性を評価した。
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