[5Gモバイル通信システム用の6 GHz未満での確率論‐決定論的熱ドシメトリ] tech./dosim.

この論文は、第5世代移動通信（5G）放射へのヒトのばく露について、GHz周波数帯の低い領域での確率論‐決定論的熱ドシメトリを扱っている。多層頭部モデルにおける温度分布についての決定論的評価は、Pennes方程式の有限要素解に基づいているが、確率論的分析では確率論的コロケーションアプローチを用いる。頭皮、頭蓋骨、および脳組織の熱伝導率および体積血液灌流率を、一様に分布した無作為パラメータとしてモデル化し、その他の熱的入力パラメータの値はそれぞれの平均値に固定した。幾つかの観測点について、3.5 GHzでの加熱係数の確率論的平均およびばらつきを計算し、信頼区間を推定した。入力パラメータのセットの感度解析を実施した。入射方向における加熱係数に対する入力パラメータのインパクトを観察したところ、脳の血流灌流のインパクトが優越な前頭部を除いて、頭皮の血液灌流が支配的であった。このばく露シナリオでは、温度上昇は基本制限の範囲内であった、と著者らは報告している。