国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)と電気電子学会(IEEE)は最近、高周波(RF)放射に対するばく露限度を改定し、6 GHzを超えるミリ波(30-300 GHz)の帯域での限度に大幅な変更を加えた。このレビュー論文は、6 GHz超でのRFエネルギーへのばく露による熱的損傷および痛みについての入手可能なデータを、赤外線エネルギーおよびその他の熱源からの対応するデータと比較し、IEEEおよびICNIRPのばく露限度に組み込まれている安全係数を推定している。損傷のベンチマークには、ICNIRPの赤外線に対する限度値に用いられているものと同じ、角膜への最小限の上皮損傷および第一度熱傷(ばく露後48時間以内に観察可能な皮膚の紅斑)を用いた。データから、皮膚への熱的ハザードの制限は、20分間以下のばく露時間では皮膚の痛み[の制限]、ならびに、それより長いばく露時間では熱的損傷[の制限]であることが示唆されている。この論文は、入手可能なデータおよび熱的モデルについての限界についても述べている。但し、RFおよび赤外線による熱的損傷および痛みの閾値についてのデータは、熱的に有害な影響を生じるには、現行のICNIRPおよびIEEEの限度を大幅に上回るばく露が必要であることを示している、と著者らは結論付けている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。