この研究は、自動車部品製造工場の2つの鋳造部門(アルミニウムおよび鋳鉄)の労働者の性ホルモンに対する、熱ストレスと低周波電磁界への個別ばく露および複合ばく露の影響を調べた。両ストレス因子への労働者(n = 110)のばく露レベルを標準的な方法で測定し、各個人のばく露および時間加重平均(TWA)を計算した。熱ストレスおよび電磁界ばく露レベルの33および66パーセンタイル値に基づき、両部門の参加者を異なるばく露群(低/中/高)に分類した。血清の性ホルモンを判定するため、全ての被験者から午前7-9時に血液サンプルを採取し、酵素結合免疫吸着法(ELISA)で分析した。その結果、2部門あわせてテストステロンの平均レベルが最も低かったのは高ばく露群(磁界 >1.40 μT、電界 >0.42 V/m)であったが、3つのばく露群間でのテストステロンの平均レベルの差は統計的に有意ではなかった(P > 0.05)。ロジスティック回帰の結果から、テストステロンのレベルへの影響は電界が強いことが示された。心理学的ストレス因子、ならびに化学物質汚染等の環境ストレス因子、人間工学的ハザードおよびその他の身体的ストレス因子の存在のため、熱ストレスと電磁界に関して決定的な結論を導くことは困難である、と著者らは述べている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。