このレビュー論文は、子どもおよび若年成人におけるスマートフォンの過剰使用と視覚障害(近視、かすみ目、視力低下等)との関連を調べた。Cochrane Library、PubMed、EMBASE、Web of Science Core Collection、Science Directデータベースで2020年6月まで系統的に検索し、14報の研究(うち横断的研究10報、比較試験4報:被験者の合計27110人、平均年齢9.5-26.1歳)を同定した。10報の横断的研究(被験者の合計26962人)には無作為影響モデル、4報の比較試験(被験者の合計148人)には固定影響モデルを用いて、それぞれメタ分析を実施した。その結果、横断的研究についてのプールしたオッズ比(OR)は1.05(95%信頼区間(CI)= 0.98-1.13、P = 0.16)で、スマートフォンの過剰使用は視覚障害とは有意に関連していないことが示唆されたが、子ども(OR 1.06、95% CI = 0.99-1.14、P=0.09)では若年成人(OR = 0.91、95% CI = 0.57-1.46、P=0.71)よりも見かけ上は視覚障害が多かった。4報の比較試験については、スマートフォン過剰使用群では使用削減群よりも視覚機能スコアの有意な悪化が認められた(プールした影響のサイズ0.76(95% CI = 0.53-0.99、P < 0.001))、と著者らは報告している。
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