この研究は、ウサギの中枢聴覚系に対する携帯電話からの電磁放射の影響を、短期ばく露の前後で聴性脳幹反応(ABR)を測定することで調べた。麻酔下のウサギの耳(左右は無作為に選択)に接して配置したGSM-1800送信機で刺激を与え、両側の耳でばく露前(ベースライン)ならびに1、15、30、60分間のばく露後に、I、II、III、IV、V波の潜時、ならびにI-III、I-V、III-Vピーク間潜時を記録した。反復測定一元配置分散分析による統計的検定の結果、60分間のばく露後のI、II、III、IV、V波、I-III, I-IVの平均潜時、45分間のばく露後のI、III、IV、V、I-III、I-IVの平均潜時、30分間のばく露後のI、III、IV、V、I-IVの平均潜時が、ベースラインの値と比較して有意に長くなった。60分間のばく露では、1分間および15分間のばく露と比較して、特定のピークおよびピーク間潜時にも統計的有意差が認められた。電磁放射と反対側の耳では、ばく露の前後での潜時に有意差は認められなかった、と著者らは報告している。
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