[ラットにおけるセロトニン代謝に対する915 MHz無線タグ信号へのばく露の影響力:パイロット研究] med./bio.

Influences of exposure to 915-MHz radiofrequency identification signals on serotonin metabolites in rats: a pilot study

掲載誌: Int J Radiat Biol 2021; 97 (2): 282-287

この研究は、セロトニン代謝に対する無線タグ(RFID)信号の影響力をイン・ビボで調べた。雄のSprague-Dawleyラット22匹を擬似ばく露群(n = 10)およびRFIDばく露群(n = 12、全身平均比吸収率SAR)2 W/kg、8時間/日、5日間/週、2週間)に割り付けた。RFIDばく露の前後に、個々のラットから24時間の尿を採取した。尿中のトリプトファン、5-ヒドロキシトリプトファン、セロトニン、5-ヒドロキシインドール酢酸、5-メトキシインドール-3-酢酸の濃度を、ガスクロマトグラフィー質量分析で調べ、数値のパターンの変化を群間で比較した。その結果、セロトニンのレベルは擬似ばく露群で20%((p = 0.041)、ばく露群で40%(p = 0.024)それぞれ減少した。5-メトキシインドール-3-酢酸のレベルはばく露群で30%(p = 0.039)減少した。これらの結果は、そのばく露レベルが生物学的に有害と見なされているかどうかにかかわらず、2 W/kgでのRFID信号ばく露ラットセロトニン代謝を変化させるのに十分であることを示すものである、と著者らは結論付けている。

ばく露