好極限性細菌であるDeinococcus radioduransは、プロテオームの放射線防御およびDNA修復の複雑なメカニズムにより、致死的な放射線の影響に耐える並外れた能力を示す。先行研究から、電離放射線を照射したD. radioduransを静電界にばく露すると、細胞の生存率が大幅に低下することが示されている。この研究は、ガンマ線(0.5-12.5 kGy)を照射したD. radiodurans(D.r. GY 9613 (R1)株)に対する静磁界(0.08 Tおよび0.1-0.8 T)ばく露の影響を調べた。全ての試料を30 °Cで48時間インキュベートした後に、コロニー形成単位をカウントした。2セットの細胞生存データをそれぞれ3回測定した。その結果、2つのデータセットには顕著な類似性が認められた。生データの評価では、ガンマ線を照射した細胞の静磁界ばく露は生存率を有意に高めることが示された。データの解釈から、D. radioduransの生存率の向上は、磁界の物理的作用によってDNA断片の再結合の効率が改善されるためであることが示唆された、と著者らは報告している。
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