[無線周波電磁界の非熱作用] med./bio.

この研究は、無線周波（RF）電磁界の非熱作用を調べ、その電気生理学的メカニズムを解明するための理論的枠組みを構築した。前臨床治療装置を用いて、ヒト結腸がん細胞株HT-29およびSW480を温水浴または13.56 MHzのハイパーサーミアで42°C、60分間処理し、増殖およびクローン原性を分析した。細胞膜およびイオンチャネルの精巧な電気的モデルを構築し、生じるイオンフラックスを推定した。その結果、どちらの細胞株でも、ハイパーサーミアは温水浴と比較して、増殖およびクローン原性を有意に減少させた。このモデルによれば、RFの電界成分がチャネルの向きに整流・平滑化され、それによって約1 µVの直流電圧が生じた。ゆえに、RFハイパーサーミアはイオンフラックスに関連して追加的な非熱作用を生じる、と著者らは結論付けている。