磁気共鳴画像撮影法(MRI)ガイド式の放射線治療が一般的になっているが、一部の研究では、放射線照射中のMRIの静磁界が放射線による生物学的ダメージを変化させることが示されていることから、この研究は、高用量率(HDR)の近接照射療法中のDNA損傷に対する1.5 T静磁界の影響を調べた。プラスミドDNA(pBR322)サンプル配置用の空隙を備えたブロックファントムを、3Dプリンタを用いて生体適合性組織相当材料で製作した。このファントムをCTスキャンし、1.5 Tの静磁界の有無でDNAサンプルに20 Gyおよび30 Gyの放射線量を照射するHDR近接照射治療計画をデザインした。DNAバンド強度の電気泳動画像からDNAの一本鎖および二本鎖切断の相対量を計算し、サンプルサイズ全体で平均化した。1.5 T静磁界の有無で放射線照射量も冠状面、矢状面、軸面で測定した。その結果、DNA一本鎖および二本鎖切断の平均量は、静磁界の有無で有意差は認められなかった、と著者らは報告している。
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