[ヒト以外の霊長類の眼への35および94 GHzミリ波ばく露の再検討] med./bio.

Revisiting 35 and 94 GHZ Millimeter Wave Exposure to the Non-human Primate Eye

掲載誌: Health Phys 2020; 119 (2): 206-215

先行研究では、ヒト以外の霊長類、特にアカゲザル(Macaca mulatta)の角膜に対する35および94 GHzのミリ波ばく露による熱作用が報告されているが、観察された温度データにおける大きなばらつきと、ミリ波ドシメトリの不確かさが認められている。この研究は、モデルおよびドシメトリに改良を加えて、表面温度上昇の予測のための三層、一次元、熱力学モデルと良好に一致する、ヒト以外の霊長類における角膜ばく露実験を実施した。その結果、眼のばく露について先行研究で報告された安全マージンは電力密度で41±20%の過小評価であることが、新たなデータから示された。その結果、予想される最小限の可視的損傷閾値を、瞬きできない検体については電力密度が6 W/cm^2 未満であれば、35および94 GHzでそれぞれ10.6 ± 1.5および7.1 ± 1.0 J/cm^2に引き上げることが望ましく、瞬き反応が動作していれば、眼の防護のために20 W/cm^2の電力密度閾値を用いることができるが、ばく露が十分に長ければ瞼が火傷する可能性がある、と著者らは結論付けている。

ばく露