[携帯電話使用に関連する自己申告の症状に対するメディアの影響についての実験的研究] med./bio.

An Experimental Study of Effects of Media Implication on Self-Report Symptoms Related With MP Use

掲載誌: Front Public Health 2020; 8: 175

この研究は、自己申告の症状に対する携帯電話の潜在的ハザードについてのメディアの警告の影響を調べた。2013年8月~2015年7月にボランティアで研究に参加した学部生703人に対し、人口統計、携帯電話使用、可能性のある交絡変数についてのベースラインのアンケートに回答後、参加者をビデオ視聴群(携帯電話使用によって生じるかも知れない健康ハザードについての5分間のビデオを視聴)および対照群に無作為に割り付けた。被験者はその後、6項目の自己申告の身体症状についての別のアンケート、およびBeckうつ病質問票(BDI)に回答した。カイ二乗検定、Mann-WhitneyのU検定およびロジスティック回帰モデルを用いてデータを分析した。その結果、ビデオ視聴群では対照群と比較して、頭痛(P = 0.01)、倦怠感(P = 0.00)、記憶消失(P = 0.03)、不注意(P = 0.00)、高いレベルのうつ病(P = 0.05)の申告が有意に多く、また記憶消失(P = 0.03)および不注意(P = 0.00)の有症率が有意に高かった。携帯電話使用によって生じるかも知れない健康ハザードについてのメディアの警告は、身体症状および心理学的問題の申告を促進する、と著者らは結論付けている。また、この傾向を考慮して、携帯電話使用についての公衆の不安を軽減するため、より穏やかで科学的なメディア情報が必要である、と述べている。

ばく露