研究のタイプ: レビュー/メタ分析 (医学/生物学の研究)

[携帯電話ユーザーの年齢または通話時間は自律神経系を緩和する? メタ分析] review

Cellular Phone User's Age or the Duration of Calls Moderate Autonomic Nervous System? A Meta-Analysis

掲載誌: Vlamos P (ed.): GeNeDis 2018. Advances in Experimental Medicine and Biology, 1194巻; Springer, New York, 2020; pp. 475-488; ISBN 978-3-030-32621-0

「欧州電磁界ばく露健康リスク評価ネットワーク(EFHRAN)」は2012年に、「子どもおよび若年者は、受胎から電磁界ばく露される欧州の第一世代の代表であるため、電磁界により敏感かも知れない」と報告している。他方、人体の生理学的プロセスは自律神経系によって制御されているが、これについては未解明な部分が残されている。この研究は、自律神経系の指標である心拍変動(HRV)に対する携帯電話使用の影響についての報告におけるばらつきを修正するものとして、年齢および携帯電話での通話時間を調べた。健康被験者124人(15.3-28.4歳(24.3 ± 5.21))について、擬似ばく露または実ばく露携帯電話での通話時間5-32分間)の前後に背臥位でHRVを記録し、年齢および携帯電話での通話時間を2つの個別のメタ回帰での予測因子として評価した。その結果、健康恒常性維持に不可欠の交感神経迷走神経バランスについては、年齢が強い予測因子であった。携帯電話での通話時間は全体的なHRVまたは交感神経迷走神経バランスに影響しなかった、と著者らは報告している。

影響評価項目

ばく露