ベニコウジカビ[Monascus purpureus]はマイコトキシン‐シトリニンを伴う食用色素を生成する。低周波(<300 Hz)磁界は微生物の代謝に影響することから、この研究は、低周波磁界とベニコウジカビの二次代謝産物ならびに細胞内および細胞外Na+レベルとのつながりを調べた。発酵液を発酵の最初の2日間に1.6 mTの低周波磁界にばく露し、発酵8日目まで30℃および毎分200回転で連続的に培養した。その結果、低周波磁界処理は液体発酵におけるベニコウジカビの成長に影響しなかった。ばく露群では非ばく露対照群と比較して、シトリニン産生は45.0%減少し、黄色、赤色、橙色色素の産生はそれぞれ72.9%、73.9%、40.1%増加した。これは転写レベルでのpksCTおよびctnAの下方制御、ならびにpksPT、pigR、veAおよびlaeAの上方制御と一致していた。更に、低周波磁界ばく露はNa+の細胞外から細胞内への輸送を生じ、これは膜貫通型センサー合成遺伝子の上方制御、ならびにP型ATPアーゼおよびプロテインホスファターゼ遺伝子の相対発現レベルの変化を通じて確認された、と著者らは報告している。
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