この研究は、無線周波(RF)電磁界がダニの行動に及ぼす影響を調べた。マダニ[Ixodes ricinus]の成虫の雄160匹および雌140匹を900 MHzのRF電磁界に遮へいチューブ内でばく露した。その結果、リケッチア属[Rickettsia spp.、訳注:ダニ等の節足動物を媒介とし、ヒトに発疹チフスあるいは各種リケッチア症を引き起こす微生物の総称]に感染したマダニではばく露の影響が有意に強かったことから、病原菌は環境刺激に対するダニの反応を変化させ得ることが示唆された。これらの結果は、人工的な電磁界がマダニの活動にインパクトを及ぼし、欧州およびその他の地域で現在観察されているマダニとその媒介病原菌の分布における変化につながっているかも知れない、と著者らは述べている。
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