[低強度および高強度磁界へのばく露下での一般的な生物系の染色体異常] med./bio.

Chromosome aberration in typical biological systems under exposure to low- and high-intensity magnetic fields

掲載誌: Electromagn Biol Med 2020; 39 (2): 97-108

この研究は、ヒトニューロン細胞、ならびにニンニク[Allium sativum]およびソラマメ[Vicia faba]の根を用いて、1 mTから0.8 Tまでの範囲の静磁界および50 Hz磁界に対する染色体の応答を調べた。その結果、FTIR[フーリエ変換赤外]分光分析法では、1 mTの低強度の静磁界および50 Hz磁界ばく露後のニューロン細胞において、DNAの赤外領域におけるリン酸帯域の強度の有意な低下が認められた。これはばく露後に生じたクロマチン成分のアンコイリングおよびアンパッケージングを仮定することで説明できるとされた。0.8 Tの静磁界ばく露したニンニクおよびソラマメの根では、この作用は顕微鏡で直接観察された。これらの知見は、磁界は低強度でも生体微小分子の方向付けを誘導しうることの更なる証拠を提示するものである、と著者らは結論付けている。

ばく露