日本における先行研究では、K指標[地磁気の2つの水平成分で測定される不規則な変動の指標]の月平均値は、男性の月間自殺件数と関連しているが、女性では関連していないことが認められている。地磁気の擾乱と自殺/うつ病との相関は、カナダ、南アフリカ、フィンランド、オーストラリア、ロシア、日本で報告されている。この論文の著者らは先行研究で、強い地磁気は自殺についての高い標準化死亡率と関連していることを示している。この研究は、台湾における地磁気擾乱と自殺企図との関連を調べた。台湾における1997年1月から2013年12月までの自殺企図の月間件数についてのデータを取得し、これを応答変数とし、月間のKp10指標[地磁気の擾乱の指標]、F10.7指標[太陽活動の指標]、二酸化硫黄、一酸化炭素、オゾン、粒子状物質(PM2.5)、温度、湿度、失業率、宇宙放射線を説明変数として、多変量分析を実施した。その結果、Kp10指標、温度、湿度、失業率、宇宙放射線は、男性の自殺企図の件数と関連し、Kp10指標、F10.7指標、一酸化炭素、温度、湿度、失業率は女性の自殺企図と関連していることが示された、と著者らは報告している。
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