[ワイヤーコードが磁界のスポット測定値よりうまくがんを予言するとき] comment

When "wire codes" predict cancer better than spot measurements of magnetic fields

掲載誌: Epidemiology 1996; 7 (3): 217-218

<目的>Feychting等の研究結果の2つの謎の解説を行う。 <方法>Feychting等の論文の表中の数値を解析する。 <結果>Feychtingの研究によると、過去の平均曝露磁界とスポット測定 値の間の相関は非常によい(r=0.71)。過去20年間のスウェーデンの電力使用量は増大していると考えられるので、この点に対する補正をしないと、曝露の代用指標、測定磁界、真値の間の誤差はさらに大きくなると考えられる。磁界1mGで2分しているスポット測定の曝露感度(Sensitivity)と明瞭性(Specificity)を計算するのに必要な表4を見ると、代用指標の予言値の強固性(Predictive value positive)はたった37%である。わずか18%の患者とコントロールが1mG以上の曝露を受けており、残りはこれ以下となっている。このような状況下で明瞭性が0.71は十分ではない。非曝露の29%が曝露と見なされ、誤って分類されてしまう。これが37%という低い値を引き出している。代用指標と真値の間のほど良い相関は2分点がそれぞれの分布の尾の部分で行われる場合、感度、明瞭性、強固性を悪くしてしまう。距離(51m)および平均曝露磁界計算値のそれぞれのORは2.9および2.7となるが、これらがスポット測定値に基づくものと比較して何故よい推定量となっているのであろうか。表2を見ると、距離に基づく場合、コントロールの感度、明瞭性、強固性は0.43、1.90、1.00となって、スポット測定の場合よりもよくなっている。ワイヤコードは感度はよくないが、明瞭性は完全である。このような点から、ワイヤコードのより良い代用指標性が説明できる。

ばく露

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