携帯電話とその基地局及びその他の多くのデバイスから発せられる無線周波(RF)電磁界についての、実際のまたは疑われている健康影響についての論点は複雑で、議論の余地がある。この論点についての最もバランスのとれた妥当な評価は、評判の高い、学際的な専門家グループによる広範な報告によって示されている。専門家グループは、包括的レビューの原則を用いて入手可能なすべての刊行済み文献をレビューし、それらからの証拠の強さを考慮して結論を導出している。それらの報告は大規模で複雑であるが、ウェブサイトから無料で入手可能である。この論文の著者らは、それ自体が他の多くの報告を要約しているニュージーランドの最新の報告を要約している。この論点についての科学的文献は、特に動物及び実験研究については膨大である。それらについての包括的レビューのうちの幾つかは、研究の質のばらつきが大きく、例えば、遺伝的損傷の増加またはその他の生物学的影響が示されたと主張する結果は、質の低い研究でより一般的であるが、質の高い研究では有意な影響が認められないものがほとんどである、ということを示している。健康影響を示唆する孤立した報告が多数ある一方、一般公衆が遭遇するような低強度のRF電磁界によって重要な健康影響が生じるということを支持する一貫した証拠はない。未解明の疑問が多数あることは確かで、新たな研究を慎重に評価し、可能な限り再現することが必要である。よって、ニュージーランドを含む複数の国々の専門家グループは新たな研究を定期的にレビューし続ける必要がある、と著者らは結論付けている。
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