既に論文公表され良く確かめられた現象として、カルシウム/カルモデュリン依存のミオシン軽鎖リン酸化に及ぼす、0~200μTの微弱磁界影響が報告されているが、本論文では、この現象が再現性のある確かなものであるか否かを調べた。塩濃度などを変化させた3種類の実験を行い、内ひとつはカルシウム/カルモデュリン依存のミオシン軽鎖リン酸化に及ぼす磁界影響を見出したMarkovとPillaらと同じ条件に調整した薬剤を用いて実験を行った。カルシウムによるカルモデュリンの活性化、カルモデュリンによるMLCKの活性化、ミオシン軽鎖のリン酸化の反応過程を0~200μTの磁界下で行わせ、放射性同位元素の活性測定によりミオシン軽鎖のリン酸化活性を測定した。3種類のいずれの濃度条件において磁界影響は見られなかった。この現象は再現性のある磁界効果とは言えない。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。