同軸センサーは生体組織の誘電特性の測定に効果的である。マイクロ波周波数での誘電特性の導出に用いられる複数の測定法が、同軸センサーで調査されている。測定精度は測定法に依存するが、これらの測定法とそのモデル近似誤差の相互比較は不十分であった。この著者らは、100 GHzまでのミリ波(MMW)周波数での複素誘電率の測定用の同軸センサーを開発した。但し、MMW周波数での参照データの欠如により、測定装置の検証が困難となっている。このため、特にMMW周波数での測定装置に用いられる方法のモデル近似誤差の明確化が必須である。この研究は、ミリ波周波数で同軸センサーを用いた誘電特性の測定方法のモデル近似誤差を明確にすることを意図している。この測定方法で得られた結果を、マクスウェル方程式の全波モーダル表現の理論式に基づく結果と比較することで、モード近似誤差を評価した。不確かさに対するモデル近似誤差の寄与を明確にするため、理論式についての測定の不確かさを、標準的な液体サンプルで推定した。更に、この方法を体温のブタ組織の測定に適用し、測定精度及びMMW周波数での測定への使いやすさを検討した。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。