この研究は、内臓型リチウムポリマーバッテリー(2800 mAh)を備える携帯電話(HTC社製One E9+、SAR 0.181 W/kg)を用いて、電磁波放射量に対するバッテリー充電レベルの影響を調べた。SMP2ポータブル電磁界モニター装置を用いて、2Gモードで発信時(50秒間)、着信時(40秒間)、通話時(360秒間)の電力密度を、バッテリー充電レベルが1、5、10、15、20、30、50、60、70、80、100%で測定した。その結果、発信時の最大値は、充電レベルが1%で、充電中に生じた。発信時とは対照的に、着信時及び通話時の電力密度には、充電レベルによる統計的有意差は認められなかった。電力密度は着信時(29.11 μw/cm^2)に最も高く、次いで通話時(23.005 μw/cm^2)、発信時(10.27 μw/cm^2)であった。事業者のサービス提供エリア内にある限り、待ち受け状態の携帯電話から発せられる電力密度は事実上ゼロであり、バックグラウンドの電磁波は他の波源に帰せられる、と著者らは結論付けている。
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