この研究は、無線周波(RF)電磁界への自己申告の感受性を伴う人々の非特異的身体症状(NSPS)を、RF電磁界ばく露によって説明できるかどうかを調べた。更に、個人レベルまたはグループレベルでの分析が異なる結論につながるかどうかも調べた。参加者57人のグループにおいて5日間連続で測定を実施した。測定装置は、通信用の12の周波数帯のRFを測定する身体装着型ばく露メータ、GPSロガー、2-3時間のインターバル中に無作為のインターバルで合図を出す電子日記、で構成された。合図発出時、参加者には最も重要な体調不良と9つのNSPSについての質問全てに回答するよう求めた。測定対象の周波数帯におけるRFばく露と、NSPSの合計及び参加者自身が割付けた最も重要な体調不良の重症度との関連を分析した。ばく露後0-1時間及び1-4時間のタイムラグ、ならびにRF電磁界の異なるばく露指標について、NSPSの顕現を調べた。ばく露は、時間加重平均ばく露、あるばく露レベル以上の時間、または変化率で特徴付けた。その結果、グループレベルでは、個人ばく露の測定値とNSPSとの統計的に有意な関連は認められなかった。個人レベルでは、多重試験及び交絡因子について調整後に、Wi-Fiばく露指標とNSPSの合計及び最も重要な体調不良の重症度との有意な関連が、1人の参加者で認められた。但し、[この参加者の]位置または活動についての調整が不完全であったことから、この関連が残された交絡因子によって説明される可能性も否定できないため、この結果は慎重に扱わなければならない、と著者らは述べている。
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