この研究は、GSM携帯電話アンテナから発せられる超高周波(UHF)電磁界への居住環境ばく露と、一般公衆の集団における筋萎縮性側索硬化症(ALS)のリスクとの関連を、フランスのリモージュで調べた。2000-2012年の期間の登録制度からALS症例を同定した。GSMアンテナからの距離及び電力に基づく電磁界ばく露の推定用モデルを開発した。複数の方向からの複数の電波へのばく露を考慮した。非累積及び累積[ばく露]モデルを確立し、モデル及び症例の観察数及び期待値の分布を地理情報システムに統合した。正規化回帰モデルを実施して関連を検査した。その結果、全体でALS症例312人が含められた。人口集団の90%に対するばく露の推定値は、都市部で1.72 V/m以下、農村部で1.23 V/m以下であった。電磁界ばく露とALS発症との統計的に有意な勾配のある影響が認められた。非ばく露カテゴリーと最高ばく露カテゴリーの間でALSのリスクの有意な上昇が認められ、相対リスクは非累積モデルで1.78(95%信頼区間(CI)=1.28-2.48)、累積モデルで1.83(95% CI = 1.32-2.54)であった。これらの結果は、UHF電磁界への居住環境ばく露とALSとの間に関連があるかも知れないことを示唆している、と著者らは結論付けている。
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