この論文は、欧州における一般公衆の日常的な無線周波(RF)電磁界ばく露についての2015年までの文献の体系的レビューを更新するものである。PubMed、Embase及びWeb of Knowledgeデータベースの体系的検索により同定した、2015年5月から2018年7月1日までに発表された候補論文144報のうち、クライテリアを満たした26報をレビューに盛り込んだ。屋内、屋外及び交通機関での異なる環境における公衆ばく露についての定量的データを抽出し、ばく露パターンについて分析した。その結果、家庭、学校及びオフィスでの平均的なRFばく露は0.04-0.76 V/mであった。屋外での平均的なばく露は0.07-1.27 V/mで、携帯電話基地局からのダウンリンク信号が最も重要な寄与因子であった。RFレベルは都市化の度合いとともに上昇する傾向があった。公共交通機関(バス、鉄道、路面電車)及び自動車内でのレベルは0.14-0.69 V/mであった。最も高いレベル(最大で1.97 V/m)は公共交通機関の駅で測定され、ダウンリンクが最も重要な寄与因子であった。先行研究と同様に、RFばく露レベルは交通機関で最も高く、次いで屋外、私的な屋内環境の順であった。このレビューでは、ワイヤレス通信デバイスの利用増加にもかかわらず、2012年以降の日常的なRFばく露の顕著な増加は示されなかった、と著者らは報告している。
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