この研究は、3.5-23.0 Tの静磁界への2時間のばく露がマウスに深刻な長期的影響を生じるかどうかを、C57BL/6Jマウス112匹を用いて調べた。摂水/摂餌料、血糖値、血液生化学、ならびに臓器重量及びヘマトキシリン‐エオシン染色を調べた。その結果、摂餌料及び体重は23.0 Tばく露群では僅かに減少した(それぞれ14.6%、P < 0.01及び1.75-5.57%、P < 0.05)が、その他の群では減少しなかった。一部のばく露条件では、総ビリルビン、白血球細胞、血小板及びリンパ球の数が影響を受けたが、そのほとんどは依然として正常な参照範囲内であった。勾配が最も強い(117.2 T/m)13.5 T磁界は、脾臓重量の増加を生じたが、血液の数値及び生化学の結果は依然として対照群の参照範囲内であった。更に、勾配がない最も高い23.0 Tでは、臓器重量または血液の生化学の異常は認められず、このことから磁界勾配が重要なパラメータであることが示された。これらのデータは全体として、3.5-23.0 Tの静磁界への2時間のばく露はマウスに深刻な長期的影響を生じないことを示唆している、と著者らは結論付けている。
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