このレビューは、主に携帯電話技術に関連する低レベルの無線周波(RF)電磁界へのばく露が、実験動物の認知行動に影響力を及ぼし得るかどうかを考察した。予め選択したクライテリアを有する事前に定義したプロトコルを用いて、候補となる研究を抽出し、ばく露、ドシメトリまたは試験プロトコルについての詳細を含まない、あるいは擬似ばく露群を含まない研究は、分析から除外した。1993年以降に刊行された、空間記憶及び場所学習に対するRFの影響を調べた研究を、全体で62報同定した。そのうち17報は除外し、20報はRF関連の有意な影響を報告せず、21法は有意な低下または欠損を報告し、4報は有益な結果を報告した。データからは、これらのアウトカムがばく露または実験条件における個別の違いに関連しているかどうかは示唆されなかった。但し、一部の研究では、観察された影響についての分子機序の可能性が示唆されたが、それらには独立した追試で裏付けられたものはなかった。更なる行動学的研究が、この状況を解決するのに有益かも知れず、そうした研究では一貫性のある動物モデルと、標準化したばく露及び試験プロトコル、ならびに、一様で解剖学的に現実的な動物モデルによって提示される詳細なドシメトリを用いることが望ましい、と著者らは結論付けている。
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