米国における国家エネルギー網の優先的拡張に関する政策論争から、高圧電力線(HVPL)の設置に関する便益とリスクについての政策エリート間の認知のばらつきに関心が高まっている。この論文は、特定の感情ならびに個人の本質的価値観及び信条が、HVPLの便益とリスクについての個人レベルの認知にどのように影響力を及ぼすかを、米国アーカンソー州の匿名の地域リーダー及び重要な政策立案者420人が回答した最近のデータに基づいて体系的に調査した。先行研究に基づき、文化的に偏った価値素因、特定の感情的次元、HVPLのリスクと便益についての様々な側面に関する認知、の三者関係を特に強調した。因果的仲介分析の実施を通じて、政策エリートにおけるHVPLの設置に関する認知上の便益とリスクに対する文化的価値素因(即ち、平等主義、個人主義、階層主義及び致命主義)の影響には、非常に異なる方法で特定の感覚(即ち、不安、怒り、幸福、興奮)が部分的に介在することが示された、と著者らは結論付けている。
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