この論文の著者は、自身らの以前の研究で、携帯電話からの比吸収率(SAR)は身体からの距離1 mm毎に10-15%低下することを、測定及びコンピュータ・モデリングで示している。また、この急激なSARの低下は端末のアンテナとその配置に依存し、身体に接するデバイスのSAR適合性試験用の平面ファントム、球状ファントム、携帯電話のSAR適合性評価用の人体頭部ファントムにかかわらないことも示している。また、携帯電話製造者は、携帯電話のSARは身体接触に対する安全限度を超過するかも知れないことから、デバイスは身体から5-25 mm離しても使用できると推奨し始めているが、モバイル条件下で歯この距離を正確に維持することは困難である、と述べている。更に、フランスの国家周波数庁が最近、携帯電話450機種についての比吸収率(SAR)の試験データを公表し、平面ファントムから1 mm離す毎に組織10 gあたり平均のSARが10-30%低下することが示されたことを引用し、このデータは、多くの携帯電話は国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)及び欧州の安全基準を1.6-3.7倍、米国連邦通信委員会(FCC)の要求事項である組織1gあたり平均のSARを11倍超過するという自身らの知見を裏付けるものである、と主張している。
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