超低周波(ELF)磁界へのばく露と小児白血病との間に相関があるかも知れないことから、子どものばく露の特徴付けは重要な論点である。この研究は、フランスにおける子ども977人の個人ばく露測定値に対し、クラスター分析(機械学習アプローチの一つ)を適用し、実生活におけるELFばく露シナリオを特徴付けた。子どもの住居または学校の近くの電力網を、ばく露シナリオを特徴付ける環境要因とみなした。225 kV/400 kV架空線から120-200 mに住む高ばく露群の子ども、63 kV/150 kV架空線から70-100 mに住む中‐高ばく露群の子ども、400 V/20 kV変電所及び地中線から40 mに住む中‐低ばく露群の子ども、近傍の最小数の電力網からの低ばく露群の子ども、の各クラスターを同定した。その結果、住居から20 m以内の63-225 kV地中線、及び40 m以内の400 V/20 kV架空線は、ばく露のクラスターの差別化に果たす役割は限定的であった。クラスター分析では、ばく露シナリオを最も良く特徴付ける変数を見出すための実行可能なアプローチであり、より良い疫学研究のために潜在的に有益かも知れない、と著者らは結論付けている。但し、この研究では屋内のばく露発生源のインパクトは評価しておらず、今後の研究でこれを扱うことが望ましい、としている。
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