最近、民間企業や個人が、各種の金属製の遮へい製品を使って人工電磁界から防護するよう人々に助言しているが、その防護効果及び安全性が懸念される。実際、何らかの金属製の遮へい物は、仮に正しく適用した場合であっても、健康問題の原因とされる全面的に偏波された人工の電磁界だけでなく、全ての動物の生物学的なリズムや安寧に関係する偏波されていない自然由来の電磁界も減衰してしまう。これについての強い証拠が、ボランティア被験者を遮へいされた地下の区画に滞在させて実施した1960年代及び1970年代の実験で提示されている。この論文の著者らは、科学ベースの証拠に基づいて、電磁界遮へいの物理原則、自然の電磁界の重要性を分析し、利用可能な遮へい方法及び製品を調べた。その結果、遮へいよりも回避戦略の方が安全であると示唆し、個別の防護対策を提示している。この著者らは、遮へい全般を拒否しているのではなく、広範囲の恒久的遮へいよりも理論的に安全な、遮へいの間欠的な使用により最小限に留める方法を記述している。また、売り手が防護的であると主張する金属製のパッチやチップ、鉱石類は意味をなさないようであり、それどころかリスクを生じることもあり得る、としている。最後に、自然の大気共鳴と同様の周波数、強度及び波形の弱いパルスを発生させる装置と併用される、遮へい方法の安全性と有効性についての調査が喫緊の課題である、と示唆している。
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