[携帯電話のばく露評価のための平均的な韓国人の子どもから成人までの男性モデルの脳SAR] tech./dosim.

この論文は、韓国人男性の平均的な頭部モデルで、携帯電話電波へのばく露についての年齢に関連した脳での差異を調べた。6、9、15及び20-24歳の解剖学的形態（KR-6、KR-9、KR-15、KR-22）の統計的調査を通じて4つの男性モデルを開発した。デュアルバンドのビルトインアンテナを備えたバー型携帯電話の3つの数値モデル（アンテナを底部に備える市販のバー型携帯電話の長さの平均値Mavg及び上位5パーセンタイル値Mlong、アンテナを上部に備える携帯電話の長さMrev（Maveを180°回転させたもの））を適用して、脳内の比吸収率（SAR）を計算した。SARシミュレーションにはチーク及びチルト位置を用いた。その結果、KR-15及びKR-22の成人のグループ［adult group］よりも、KR-6及びKR-9の子どものグループの脳内で、より高いピーク空間平均SAR（psSAR）が認められた。ほとんどの設定で、子どもの脳での組織10 gあたりのpsSARは、成人の脳と比較して62%（Mlong、835 MHz）、61%（Mavg、835 MHz）、102%（Mlong、1850 MHz）、108%（Mavg、1850 MHz）及び125%（Mrev、1850 MHz）高かった。周波数がより高い1850 MHzで、子どもと成人の脳内のpsSARの差異が大きかったのは、浸透深度がより浅いためである。アンテナを底部に備えた長い携帯電話がより高い周波数で動作する場合、脳のばく露を有意に低下させる、と著者らは述べている。