皮膚創傷の内因性電界は、創傷治癒の根底にある生物学的プロセスにおいて重要な役割を果たしている。電界を変調する治療は治癒を促進するが、その機序は不明である。この研究は、高圧交流電界(14000 V、90 Hz)処理の前後における、ケラチノサイト細胞株HaCat、正常なヒト皮膚線維芽細胞、及びヒト内皮細胞株HMEC-1のトランスクリプトームを、マイクロアレイを用いて調べた。その結果、ケラチノサイトで、電界によって転写が変化した遺伝子が最も多かった。これにはチトクロームP450(CYP)遺伝子CYP1A1及びCYP1B1、HMOX1、EREG、DUSP5、SLC7A11(全て上方制御)、ならびにDOCK8、ABCC6、CYP26A1(全て下方制御)が含まれていた。電界によるケラチノサイトのトランスクリプトームの変化において、3つのCYP遺伝子はいずれも重要な中心的役割を果たしていた、と著者らは報告している。
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