<目的>Lyskov et al(1993)はAEPのN100振幅の減少を報告している。一つの可能性として感覚情報の脳への到達がおくれることが考えられる。本実験においてはBAEP、SEP、VEPを記録し磁界曝露の効果を検討する。 <対象・方法>36名(男18名、女18名、18-27才;20±1.6才)、60Hz、45分間曝露、回転円磁界14.1μT、28.3μT(職業曝露の値を想定)、sham群に分けた。BAEP、SEPは曝露前、中、後に記録。VEPは曝露前及び後に記録した。 <結果・結論>図1にはBAEPに及ぼす28.3μT曝露の結果を示すが、Ⅰ、Ⅲ、Ⅴ波のいずれも差はみられない。図2にはVEPを示すがN70、N100ともに変化なし。図3にはSEPのN45-P70成分に及ぼす曝露の効果を図示するがいずれにも有意差は認められない。今回の実験では職業曝露の強さ28.3μTでも神経系内での情報伝達には影響しないことが明らかになった。
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