[ラットの口腔病原菌及び虫歯の進行に対するWi-Fi(2.45 GHz)及び乳酸菌の影響] med./bio.

Effects of Wi-Fi (2.45 GHz) and Lactic Acid Bacteria on Oral Pathogens and Caries Development in Rats

掲載誌: Oral Health Prev Dent 2018; 16 (4): 355-361

この研究は、唾液中のミュータンス連鎖球菌及び虫歯の形成に対する、Wi-Fi及び乳酸菌の影響を調べた。Wistarラットとその仔を2つの主グループ及び7つのサブグループに均等に割付けた。実験群は妊娠中及び授乳中にWi-Fiにばく露した。サブグループは善玉菌のL. plantarum 167.P6.5及びL. rhamnosus M17-10.2の投与量に応じて割付けた。21日目の離乳後の8週間の実験期間中、ミュータンス連鎖球菌の数及び虫歯の数を判定した。その結果、L. rhamnosus を投与した全ての群で、8週間の実験期間終了後のミュータンス連鎖球菌の数が、4週間目と比較して統計的に有意に少なかった(p < 0.05)。ミュータンス連鎖球菌の総数と虫歯のスコアとの間に強い相関が認められた(r = 0.507)。Wi-Fiばく露群とその他の群との間には、微生物数及び虫歯数に有意差は認められなかった(p < 0.05)。これらの結果は、乳酸菌、特に口腔由来のものは、口腔病原菌及び虫歯の予防のための腸内有益菌(probiotics)として有益かも知れないことを示唆している、と著者らは結論付けている。また、周産期及び授乳期のWi-Fiばく露ラットの虫歯の進行に対する素因ではなかった、と報告している。

ばく露