この研究は、ラットのてんかん行動に対するWi-Fi放射へのばく露の影響を調べた。体重200-250 gの雄ラット147匹を、陰性対照群(介入なし)、疑似ばく露群1(蒸留水投与)、陽性対照群(ペンチレンテトラゾール(PTZ)投与)、介入群1(PTZ+Wi-Fiオフ)、疑似ばく露群2(蒸留水+Wi-Fiオフ)、疑似ばく露群3(蒸留水+Wi-Fiオン)、介入群2(PTZ+Wi-FIオン)の7群に割付けた。ラットを市販のWi-Fiルータから30 cmの位置でWi-Fi放射に2時間ばく露した。ラットの痙攣性行動をモニタし、潜時/閾値時間、けいれんの回数、発作のスコア及び持続時間の合計、スコアが6の発作の持続時間の測定により、強度及び種類に基づいてスコアを付けた。Kruskal-Wallis及びMann-Whitney U-検定を用いてデータを分析した。その結果、介入群1及び2、ならびに陽性対照群でけいれんが認められた。介入群2では他の2群と比較して、事象の平均回数及びスコアの合計に有意差が認められた。但し、平均閾値の差、持続時間の合計の平均、及び「スコアが6の発作を示す時間」には統計的な差はなかった(P > 0.05)。この研究ではサンプルサイズ等の制約があったため、これらの知見の解釈には注意を要する、と著者らは留意している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。