[電磁界への職業的ばく露:ギリシャにおける状況] tech./dosim.

Occupational exposure to electromagnetic fields. The situation in Greece

掲載誌: Phys Med 2018; 49: 83-89

電磁界への職業的ばく露の管理は、科学的、社会的及び経済的に重要な労働安全衛生上の問題の一つであり、過去20年以上にわたって欧州レベルでの厳しい交渉がなされてきた。欧州指令2013/35/EUがその新たな立法ツールである。この研究は、同司令の実施の実践的な側面を扱っている。発電、鉄道、放送、臨床用磁気共鳴画像撮影(MRI)装置、産業及び研究サイト、ならびに一般的なオフィスを含む特定の職場において、適切で広範な測定及び全体的な電磁界ばく露の評価(例:ばく露マッピング、ホットスポットの同定、解決策の提案)を実施した。その結果、実施した電磁界評価の大多数で、職業的な過剰ばく露は認められなかった。更に、ほとんどの事例では、(上述の職業的エリアで)一般公衆のばく露限度さえ越えなかった。極少数の局所的な過剰ばく露が検出されたが、これらは技術的及び組織的な労働安全衛生上の原則に基づいて管理可能であった。対照的に、この調査で記録された電磁界発生機器の保守手順において、過剰ばく露が課題であることが明らかになった。適切なリスク評価には正確なばく露の同定及び電磁界の特徴とハザードの深い理解が必要であり、同時に、欧州指令の複雑な制限の適切な応用に関して注意を要する、と著者らは結論付けている。

ばく露