この実施可能性研究は、脳電図(EEG、脳波)信号におけるマイクロ波放射による事象関連電位(ERP)の検出の可能性を調査した。被験者1人に対し、30チャンネルEEG記録を約1か月間隔で4回実施した。被験者は40 Hz変調の450 MHzマイクロ波放射(1 gあたりのピーク空間平均の比吸収率(SAR)0.3 W/kg)にばく露された。EEG記録中、30秒間のオン・オフばく露を40サイクル行った。126回のオン刺激及び134回のオフ刺激に対するアーチファクトのない応答を、刺激及びチャンネルを通じて平均化した。その結果、オフ刺激に固定したEEG信号に関しては、刺激から200-440 ms秒後に、アルファ帯域での信号対雑音(S/N)比で約2倍の信号レベルの増強が検出された。オン刺激に固定したEEG信号には、顕著な応答は認められなかった。オフ刺激の影響の検出は、マイクロ波放射による脳へのインプリントがあることを確認するものであり、この予備的研究の結果は、マイクロ波によるEEG信号へのERP誘導の検出の証拠を提示するものである、と著者らは結論付けている。
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