この総説は、さまざまな形の放射(電離放射線、超音波、低周波電磁界、マイクロ波など)の生殖に対する影響の可能性に関する基本的な考え方を解説している。影響の評価に重要なことは、放射の「種類」と、もちろん「ばく露量」により影響が異なること;またばく露が受精前か後かかも十分考慮すること;実際の生殖リスク評価では、疫学研究や動物実験により得られた正確なドシメトリと情報が頼りにされる;疫学研究は、生殖関連の知見に一貫性がなければならず、一方、動物実験は疫学研究の知見を検証するようなデザインで実施されたほうがよい;最も重要なことは、結論が、奇形学、遺伝子学、生殖生物学の基本原理と矛盾せず、また生物学的に妥当であること、などを解説している。電磁界ばく露に関しては、高周波での熱的影響の問題の他、非電離放射線は分子、原子への影響が無いことから、突然変異原作用がないばかりでなく、通常レベルでは細胞毒性もない、と述べている。
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